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三洋、3年連続の赤字に 携帯不振、人員追加削減も

 経営再建中の三洋電機が、2007年3月期連結決算の純損益を当初予想の200億円の黒字から一転し、赤字に下方修正する方針を固めたことが18日、分かった。3年連続の赤字になる。

 携帯電話の不振などで本業の利益が落ち込むことに加え、追加の人員削減で退職金の支払い増も見込まれるからだ。下方修正の詳細は24日の中間決算発表までに詰めるが、赤字は500億円規模になる可能性もある。

 三洋は06年3月期で純損益が2056億円の巨額赤字に陥り、07年3月期は黒字転換を目指していた。業績のV字回復というシナリオが崩れたことで一段のリストラを迫られる。08年3月期までの再建計画の抜本的な見直しにつながれば、井植敏雅社長ら経営陣の責任問題が浮上しそうだ。

 07年3月期は、北米で携帯電話の売り上げが今年10月以降、予想以上に落ち込み、デジタルカメラの販売も減少が続いている。このため、本業のもうけを示す営業損益は当初予想の650億円の黒字から落ち込む見通しだ。

 さらに生産拠点の再編などに伴う人員削減でリストラ費用を積み増すほか、海外でも追加の人員削減を実施する方針で損失が膨らむ。

 今後は携帯電話やデジカメなどの事業で他社との提携を含め、事業計画の見直しを検討するとみられる。

(共同)
東京新聞 - 2006年11月17日