水曜日

デジカメ写真画像の色表現

デジカメに記録した写真画像は、カラープロファイルという色表示のための設定を含んでいる。イメージを表示する機器は物理的な特性も含めて色の表現方法に違いがある。そのため、表現する色の範囲をあらかじめ決めておかないと、機器の間でイメージの受け渡しがあったとき同じような表現ができない。そこで写真画像側に「プロファイル」という色の範囲定義を含めることで、異なる機器でも統一した色表現を実現しているのだ。数あるプロファイルの中でもsRGBは国際的な標準規格として広く普及している。

ところでデジカメも種類により、sRGBを含め複数の色空間に対応している場合がある。例えばsRGBよりも豊富な色表現が可能なプロファイルであるAdobe RGBは、ハイアマチュア用のデジカメに採用されることが増えてきた。デジカメ側で画像データにAdobe RGBが添付されていいる時は、カメラに付属のモニター上でも、さらに専用の読み込みツール上でも同じ色味が適用されるわけだ(PCディスプレーがAdobe RGBに対応していないと確認できない)。さらに同じプロファイルを解釈できるプリンターを通せば、撮影時に確認した状態に近い表現で出力が完了する。もちろんプリンターの性能にもよるが、カラープロファイルがうまく介在すれば、色がひどく異なるといったトラブルは避けられる。このように印刷のワークフローにおいて、異なる機器間で色表現を一定に保つことをカラーマネジメントという。ちなみにsRGBは液晶モニターが普及するより遙かに昔の規格であるため、今後は新しい規格が必要だと言われている。

ITpro - 2006年12月18日