都市がソーシャルタギング空間であること
サルブルネイの松本弦人さんと“現実空間をゲーム空間として見立てる散歩”というのを試してみた。
そういう目で眺めながら街を歩いていると、いろいろと発見がある。デジカメで撮影してもらった画像を後で見直してみると、その発見が、もう少し精緻に像を結んでくる。
都市は(いや、田舎でさえ)、膨大なソーシャルブックマークの洪水なんですね。
マンホール、標識、ポスト、電柱、住所表記、コンビニ、消火栓、水道、ガス管、空調、ゴミ収集場所、学校、役所、公園・・・・
たとえば、標識には公安委員会の管理番号が付番してあるし、ポストにしても地域ごとの番号がある。あらゆる(ふだんは不可視なものが)インフラが縦横無尽にネットワークされているし、それらはトーテムやイコンのように無意識的に生活感覚の底辺に繋がっている。
赤瀬川原平さんがトマソンで“路上観察学”をスタートしたときと現在とでは、市外を空間的に把握する際の記号体系がもはや大きく変わっているのだと思う。つまりインターネットが持っている空間イメージが、すでに我々の都市認識にすっかり侵食をしているのだ。
本来はゲームデザインのためのトライアルとしてやってみたことだけど、なんだか、新しい視覚を得たような気がして嬉しかった。リコーGRデジタルの能力に負う部分も多いのだけど。
子供たちはどういう風に街を眺め感じているんだろう?ポケモンの空間認識とかが非常に微細に浸透しているような気もする。
CNET Japan - 2006/12/28
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