金曜日

ペンタックス ist DS2


デジタル一眼レフカメラが面白い。かなり昔から『銀塩写真(フィルム方式)は1,000万画素』というのが伝説だったが、とうとう"オーバー1,000万画素"が実現。さらに"ボディ内手ブレ補正"、"ゴミ除去機能"が選択の基準となりつつあるいま(ボケてるメーカーもあるが)、あえて1年前リリースの、有効610万画素モデルのレビューです(購入1ヶ月経過)。

・本機最大の魅力は、大きく見易いファインダー像(視野率95%,倍率0.95倍;50mm・F1.4・∞)、そして1/2.5型撮像素子のコンパクトデジカメ比、約15倍の面積(23.5×15.7mm;APS-Cサイズ[35mmフィルムで言えばハーフ・サイズだけどね])の中に、ムリなく配置された610万(総画素約631万)画素CCDが生み出す、感度の高さとノイズの少なさ、安定した画像の美しさ。そしてクラス随一と思う、シャッター音質の良さ。ここまで"美点"が揃うと、ホントに撮影が楽しい。

・"手ブレ補正"がないところは、当初迷ったところ。ただ基本感度ISO200とは知らず、400でも全く問題ないノイズの少なさ。これはシャッター速度、絞り、手ブレ、そしてやや暗めの標準ズームにも有効に作用。さらにこの時期、なんとレンズ付きキットで6万円台(ボディのみ5万円台)という価格。昨年ならレンズ付きキットで11万円台だったのに。恐るべき、資本主義経済社会の原理・原則。
やや暗い発表会のステージやイルミネーション撮影、天体にも関心があるため、ケーブルスイッチ(レリーズですな)を同時購入。三脚はビデオ用があるので、しばらくして"ポイント+お小遣い"で機動性ある一脚と自由雲台も購入。"手ブレ補正モデルのボディが買えるのでは"と聞こえてきそうだが、一本あれば便利だし、レンズ資産もないので(初めての一眼レフは別メーカー)。

・当初、4Mクラス(2,400×1,600ドット)のJPEG画像が、Superファインの圧縮率で約111枚も入るので、256MBのSDカードでいいと思っていたが、最近になって発想転換。512MBのカードを買い足し、6M(3,008×2,008ドット)のRAWデータ機として利用することに(24枚撮り約2本相当、47枚程度の撮影ができる)。この11月30日に、同梱ソフトウェアのアップデーターが無償提供され、最新のK10Dと同じ、RAW現像ソフトウェア(PENTAX PHOTO Laboratory 3.10;現像エンジンに市川ソフトラボラトリーのSILKPIX採用)が利用できるようになったことと、諸先輩方によるインターネット上のRAW現像啓蒙活動のおかげ。パソコンへの転送はUSB2.0ハイスピードI/Fにより、47枚、476MBのデータ例で、きっかり120秒で完了。また、本体DS2用ファームウェアも、12月20日にバージョン1.02がリリースされ、一部対応していなかったSDHCメモリーカードにも対応した。

・コンパクトな本体、単3形ニッケル水素充電池使用可能でSDカード込み600gの軽量さ(本体)。必要最小限でゆったり配置されているため、寒い時期に薄い手袋をしたまま操作できるスイッチ類。本体上部の大型液晶表示部(バックライトはなし)。
さっそく横浜市営地下鉄新路線のトンネル・ウォーク、みなとみらい21地区の夜景(クリスマス・スペシャル版)などの撮影に活躍。一脚では(左右、回転方向に)ブレやすい夜景撮影も、両手でカメラをしっかり包んで、スクリーンの縦線を意識しながら落着いてシャッターを切れば、最高(低?)0.5秒のシャッター速度、平均3ショットに1ショット以上は問題なく撮影でき、とても満足している。

ZDNet Japan - 2006年12月27日