水曜日

和と融合したデジカメ『LUMIX 漆』


先端技術の粋が集められた工業製品のひとつデジタルカメラと、その技が連綿と受け継がれてきた伝統工芸の漆塗り。この日本が誇る新旧ふたつの“技術”がコラボレーションを果たしたのが松下から12月12日に販売される『LUMIX 漆』だ。
 これは同社のコンパクトデジタルカメラ『LUMIX DMC-FX07』をベースに、カメラ本体の前面に漆素材による塗装を施した製品。漆のパターンは、古今、いぶし銀、古木乾漆、玉虫、黒銀乾漆の5種類が用意されている。カメラ本来のシルバーカラーと漆とのコントラストは“和モダン”という表現がしっくりとくる上品な佇まい。
 好みは人それぞれ分かれるだろうが、筆者のお気に入りは“古今”。これには漆にチタンパウダーを定着させて色を加える“蒔絵”の手法が使われている。青を基調とした三つの色が金箔のラインで仕切られているデザインは、和の美しさを“色彩の妙”で表現しているようで魅力的だ。
 この外装加工を手掛けたのは、工芸の枠を超えた様々なコンセプトの漆作品を発表している坂本乙造商店。同社の工房では携帯電話“Pシリーズ”の着せ替えジャケットもデザインしているのでご存知の方も多いかも。商品サイトには、カメラの製作工程でのエピソードやものづくりへのこだわりも紹介されている。
 『LUMIX 漆』は松下が運営するショッピングサイト「PanaSense(パナセンス)」のみで各色限定100台で販売予定。価格はそれぞれ税込み59,800円。
PRONWEB Watch - 2006/12/5