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HDMI1.3 の技術説明会が開催 ? 画質/音質を高めた対応機は来年CESに多数登場か


HDMIライセンシング社(HDMI Licensing, LLC)は本日、HDMI ver.1.3(以降HDMI1.3)の技術に関する記者向け説明会を都内で開催した。

説明会に出席したのは、HDMIライセンシング社マーケティング部門のバイスプレジデント スティーブ・ベヌーティ氏、シリコン・イメージング社のブレット・ケインズ氏、デビッド・クオ氏、ドルビーラボラトリーズ社のクレイグ・エガーズ氏の4名。HDMI1.3の概要や機能の説明のほか、映像表示のデモ、Dolby TrueHDの再生デモなどを行った。
初めに登壇し市場動向などを説明したのは、HDMIの開発に当初から携わっているケインズ氏。まず同氏は、HDMIはすでに事実上の家電製品のデファクトスタンダードになりつつあると語り、2006年9月現在で462社がライセンスを取得していることを明らかにした。本年度、これらのメーカーにより約6,000万台のHDMI対応機器の出荷が見込まれており、2009年度には約3億台の出荷数にまで達する見込みという。

「HDMIは多くの種類の機器に搭載できるのが特長である」と語る同氏は、HDMIを搭載するPCが急増していることもアピールし、これらの要因として、次世代ディスクドライブ搭載モデルが増えたことや、映像をテレビへ出力することが多くなったことを挙げた。

2006年から2007年にかけての動向としては、第一にHDMI搭載製品の低価格化が挙げられ、すでに北米では対応DVDプレーヤーの価格が70ドルまで下がってきているという。

対応製品のHDMI端子数に関しては、平均個数が増加傾向にあり、テレビでは2005年に平均1.3個だった端子数が2006年には1.45個まで上昇したと説明した。同氏は、「より多くの製品をテレビにつなぎたいというニーズが高まっている。最近では本体前面に端子を搭載した製品も出てきており、ゲーム機やビデオカメラなどを接続しやすくなってきている」と語った。

また最近では、ポータブル製品のHDMI採用も目立ってきており、ソニーのビデオカメラや東芝のノートPC、サムスンのデジカメなど、多くの製品がすでにHDMI端子を採用しいていると説明した。

HDMI1.3規格の概要が正式に発表されたのは本年6月(関連ニュース)で、そこから現在までスペックの向上、機能拡大を図ってきたという。

HDMI1.3は、帯域幅において1.2の165MHz(4.95Gbps)の2倍以上となる340MHz(12.2Gbps)を実現したのが大きな特長。これにより多くの情報を高速で伝送できるようになり、様々な新機能を実現している。

今回の本題であるHDMI1.3の説明は、映像に関してはデビッド・クオ氏が、音声に関してはクレイグ・エガーズ氏が行った。


Phile-web - 2006年11月10日