デジカメのホコリ除去装置
デジタル一眼レフカメラはレンズ交換できるのが魅力だが、交換するときにボディーに入るホコリが悩みの種。フィルム方式ならフィルムを巻き取れば掃除ができた。しかし、デジカメの撮像素子は動かない。オリンパスは超音波モーター技術を使って、毎秒何万回もの振動でホコリを振り払う方式(ダストリダクションシステム)を採用した。
◆毎秒数万回
撮像素子をガラスのフィルターで密閉、超音波を発生する圧電素子を取り付けた。振動にムラができないよう、フィルターは円形にしている。
さらに、落としたホコリが舞い上がってまた付かないよう、フィルターの近くに吸着剤もつけた。フィルターと撮像素子の距離を5ミリほど離し、ホコリがあっても、その影がぼけて、ほとんど目立たないようにした。
問題になるホコリは、空気に含まれる花粉などの微粒子以外に、内部の金属の摩擦から生じる金属粉もある。油のように、どうしても落とせないものもある。画質に一番影響するのは、数十分の1ミリレベルのホコリ。そこで、その大きさの、サハラ砂漠の砂から塩の結晶、黄砂の土ぼこりまで、あらゆる汚れをフィルターに付けては、振り落とす実験を繰り返した。
03年に完成し、これを採用したカメラは、電源を入れるたびに、ボディーの中でフィルターが10分の1秒ほど振動してホコリを払う。
朝日新聞 - 2007年1月6日
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