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欲しいもの、形に エレファントデザインが開発支援

 「あなたの“欲しい”を形にしてみませんか」消費者主導の商品開発支援サービスを提供するエレファントデザイン(東京都品川区)は、デザインや設計など専門的な経験をもたない人も対象に、自らの商品アイデアを実際に形にし、販売するまでのノウハウを学ぶ「空想スクール」を開校した。

 エレファントデザインは、インターネットを利用して、消費者の声を探りながら商品開発の支援を行うサービスを手がけるベンチャー企業。昨年10月には、日用品大手のP&Gと組み、妊娠・子育て中の女性の欲しいものを商品化するプロジェクトを立ち上げた。

 これまでメーカーを中心にした企業向けに、こうした商品開発支援の研修を有料で行っていたが、空想スクールは個人を対象に無料で開講する。若者だけでなく、長年の経験を生かせる主婦や団塊世代の参加にも期待を寄せる。

 自宅の使いづらい商品などをデジタルカメラで写し、そのスナップをそれぞれが持ち寄った。それを張り付けたカードを1人20枚作成。各チームで互いに現状の課題や、解決するための商品アイデアを検討し、消費者ニーズを抽出する作業が、空想スクールの最初の講義となる。

 続いて、どのように工夫したら良いものになるか、新商品のコンセプトを企画する。最終的には、その企画案を示して、他のチームのメンバーにおもちゃのお金で買ってもらい、いくらなら売れるかを試す、という流れだ。

 このワークショップ開催後、企画案を同社サイト「空想生活」に掲載。ネット上でさまざまな意見を寄せてもらい、形がまとまったところで予約を開始。規定の数量以上の予約が入れば、商品化する運びとなる。もちろん、売れれば収入が得られる可能性もある。

 講師は当面、同社社員が務めるが、行く行くはスクールで商品化を達成した人を起用する考えだ。

フジサンケイ ビジネスアイ - 2007年1月6日