伸びる世界のデジカメ市場
【ライブドア・ニュース 10月27日】? 総合マーケティングビジネスの富士経済(本社・東京都中央区、阿部英雄代表)が27日に公表した「2006 カメラ総市場の現状と将来展望」によれば、日本のデジタルカメラ市場は成熟期に入ったが、北米、欧州、BRICsなど銀塩フィルムカメラが多く残る地域では、買い替え需要から市場が拡大する見通し。
日本のデジタルカメラ市場はすでに成熟市場となっており、台数では年間800万台から850万台で推移している。金額ベースでは、2003年の2500億円弱から徐々に減少しており、11年の市場は785万台(伸長率92%)、約2200億円と予測される。
デジタル一眼レフでは、ソニーがコニカミノルタの事業を受け継ぎ、松下電器がオリンパスと共同開発するなどエレクトロニクスメーカーが参入したことで、今後の市場の勢力図も変化するとみられ、11年の市場予測は295万台。
コンパクトデジタルカメラは、画素競争から「手振れ防止」、「高感度」、1000万画素クラスの「高画素」へと進んでおり、06年の市場は前年比2%減の500万台が見込まれる。11年には490万台と、市場は緩やかに縮小すると予測される。価格の下落傾向はみられるものの、一時に比べ下げ止まり感がみられる。
一方、世界市場に目を向けると、05年は欧州市場でフィルム式からの買い替え需要が目立ち、06年も同様の傾向で推移する見通しだが、銀塩一眼レフが残る北米市場は巨大な市場を持つが、日本や欧州程の高い伸びは示していない。
コンパクトタイプは、北米市場の買い替え需要が06年にはやや鈍化し、07年をピークにマイナスへと転じる見込み。欧州市場は、普及率の低い南欧や東欧、ロシアで買い替え・買い増し需要が増え、08年までは市場は拡大すると予測される。アジアでは、高度経済成長を続ける中国を中心に急拡大しており、11年以降も拡大傾向と予測される。
ライブドア・ニュース - 2006年10月27日